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旅行とビジュアルシンキングストラテジーに共通する異なる視点

旅行とビジュアルシンキングストラテジーに共通する異なる視点 | office-miyaji

先日のゴールデウィークに、お知り合いが開催している

「ビジュアルシンキングストラテジー」に参加してきた。

さらに、直近で複数人で旅行に行ってきた。

双方に関連して思ったことがあるのでまとめてみたいと思う。



ビジュアルシンキングストラテジーの詳細は調べて頂くとして、

一つの絵画を、タイトルや作者も伝えずに、見たままの感想を複数人で言い合う場だった。

「一つの絵画から、何を自分は感じるのか」

「一つの絵画を通して、他の人はどう思うのか」

「人の意見を聞き、自分はどのように感じるのか」

などなど、人の意見に「ナンやそれ!」と思う気持ちもあるし、

「ほぉ~~!そんな見方ができるか!面白いな~」と思う気持ちもあった。


主催者の人と以前、アートについて話していた時に、

「宮路さんは、どんな風に美術館で過ごしますか?」と問われた。

僕は美術館に行くのは、そこそこ好きで独自の見方をするようにしていた。

数ある絵画をパーーーっと見て回り、気になった作品をじっくり見る。というスタイル。

気になった作品は、何十分も睨めっこを続けて、思考が飛躍していくのを楽しむ。

ある程度、思考の咀嚼を楽しんだ時点で、作品名などを見て、改めてフムフムと考える。

引っかからないものは一瞥する程度だが、引っかかった作品の前には2時間いた事もある。


気になった絵画を分析しているというよりも

「なんでこれが気になるんだろう?」

「これが気になるという事は、自分の中に、こんな考え方があるのかな?」

「この作者は、なんでこんな絵を書こうと思ったのだろう」

みたいな事を着火点にしながら、どんどん思考が飛んで行くのを楽しむ。

ので大きめな美術館を一通り回ったら結構、頭がボーッと疲れて帰る事が多い。


主催者の方は、

「ビジュアルシンキングストラテジーも鑑賞方法の一つの手法」と言っていたが、

僕の鑑賞方法を肯定的に捉える事ができ、凄く楽しい場面だった。

アート自体を言語化することは僕には出来ないけれど。

「問い」なような気がしている。

気になる作品というのは、自分が日頃から気にかかっている事の「問い」が掲げてあり、

その問いに引っかかる事=気になる作品。なのでは無いかと思った。



性格が少しだけ曲がっている僕は、他の美術館来訪者の鑑賞方法を否定的に見ていた。

ほとんどの方々が、まず作品名と作者を見る(時に館内案内で作品の事を聞きながら見る)

そして、作品を一瞥して、ほぉという感じで、すぐに立ち去っていく姿が多い。

展示されている数十個の作品を同様の形で見て回り、

絵画鑑賞では無く、絵画の勉強をしに来ている人達と捉えていた。

もっと言うと「日本教育の弊害だな~」なんて思って、斜めに見ていた。

また、最近は撮影できる美術館も増えているが、撮影して回る事を目的にしている人も多く感じる。

スマホを通して撮影する事よりも、目の前の実物を見て、

何を感じ何を得るかを見たら良いのに、と感じていた。



話は代わり、先日の旅行の時に感じた事。

ある有名な神社に行き、お参りをして回った。

僕は、歴史ある神社の風を感じたい。

宗教という組織に思いを馳せたい。

ゆっくりと回り、建物の不思議さや、大きな木の偉大さを感じたい。

近くの参道などを周り、昔から人が往来していた歴史を噛み締めたい。

そして、その空間で感じた事を着火剤にして、色々と考えを巡らす事を楽しみたい。


しかし、複数人で行った旅行だったので、

数名はポンポンポンと早足で、主要な所を見て回り、写真を撮って周り、

「早く終わったから、電車早めて帰ろう!」という事になった。



絵画鑑賞の方法、旅行先での方法を通して、

「まるでスタンプラリーを押しているようだな」と感じてしまった。

あそこにタッチした!あそこを見た!あそこの写真を撮った!

それでも良いかもしれない。

それでモノが動き栄えるのなら、それで良いのだけれど。

なにかオモシロさが、そこには無いような気がして、否定したくなるのだ。



ビジュアルシンキングストラテジーを通して、題材となった作品の事に詳しい人がいた。

同席になってグループワークを行っている中で、

「この作品は○○で、奥さんを題材に書いたんですよ」と言われた。

その言葉を聞いて、見方が変わった。

奥さんをマリア像に見立てて描いてるみたいですね。など、

普通に知らずに見ただけでは届かない視点や思考に運んでもらう事が出来た。



絵画や歴史を知ることで見えてくる視点。

知らずに、それから感じる自分を観察する視点。

スタンプラリーを楽しむ視点。

様々な視点があるけれど、自分の思考に興味がある僕は2番目を続けていこうと思った。


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